
どーも。堀内です。
夏はSALEの季節でもあります。各季節商品の在庫処分、というのが最初だと思います。
夏物、冬物のニーズが収束していく直前でセールで売り切る、というのが流れですね。春夏物は7月、秋冬物は12月。長期休暇に入るタイミング、ボーナスで財布の紐が緩むタイミング、というのもあると思います。
業界の方々の会話で、SALEで売上を作る、という話はよく聞きます。
実際にショッピングモールなどにお店を出している場合、自社だけSALEしないというのはなかなか難しい決断だと思いますし、関係性としても無理と言えるかもしれません。オンラインショップでも、SALEは存在していて、売上は上がりますが、利益率は下がってしまう時期があると思っています。
有名なのは、楽天スーパーセールとかAmazon Prime Dayかなと思っています。年間で数回あり、モール側としてもプロモーションを打つので、店舗側もSALEしてね、という状態になります。実際には、全くSALEしないで挑むには怖い状況かなと思います。
小売業と言われる仕入れて販売する企業は、SALE時期はきついんじゃないかと思っています。同じ商品が他で安い価格で売られてしまうと、競争になります。「高いお店」というレッテルが貼られてしまうと、人々はそのお店に来なくなってしまいます。実店舗などであれば、接客やサポート、雰囲気や立地などで差別化要因は大きくありますが、オンラインでは簡単に比較が行えるため、そこに抗うのはなかなか難しいと思います。
物の販売が中心のECの中では、同じ商品が多くのお店で流通していて、比較が簡単にできてしまいます。価格・ポイント・会員制度・配送などでの差別化を求められているのが現状です。
メーカーであれば、自社で価格をコントロールできる部分もあると思いますし、流通側へのリクエストも多かれ少なかれできると思います。メーカーの自社店舗でセールをしてしまうと、各小売のお店もその価格にしないといけない、という状況になるので、逆の立場で変更が難しい部分もあります。
メーカー側が、「訳あり商品」「展示品」などで割引して販売していることもよく見かけます。定番商品に一度安い値段をつけてしまうと、通常の値段で買っていただくことができなくなる可能性があることが、体験的にもよくわかります。
いざ、我々のようなモノではない仕組みやライセンスを売る場合はどうでしょう?
実際には値段を下げて対応している企業はたくさんあります。比較サイトなどもあり、以前よりも価格比較をしやすくなりました。もう少し踏み込むと、価格での比較の重要性が高まってしまいました。個人的には、相見積もりを取る仕組みや、比較サイトは、システム構築プロジェクトにおいてデメリットも多く感じています。
売る側は、買ってほしいので価格を下げる動きをします。システム構築で価格を下げるためには、何かテンプレートのようなものだったり、AIを使って作業を減らしてのコストダウンであればいいのですが、従業員の頑張り(労働環境の悪化)で価格を抑えているようなところもあります。
良い方法は、イノベーションでの解決ですが、悪い方法は質を落とすか、対応者が頑張るか、という構図があると考えます。プロジェクトが始まった後になって値段を上げる、という悪手もあると思います。
購入者側も安く契約をして良かったかというと、先程の通り、質が落ちることや、細かい部分を把握していなかったからこそ安価にできた、というケースもあります。依頼先の従業員が無理やり頑張っていると、当然質が落ちるので、問題が起こることや、修正の依頼が容易ではなくなることも予測されます。
比較をする際には価格以外に質を比較しなければいけないのですが、質を比較する方法が明確ではないことから難しくなってしまうのだと思います。
と少し話が脱線しましたが、一度割引してしまうと、元の価格に戻しづらい、というのはものを売るときと同じだと考えます。クラベスでは、初期費用でご予算に合わない場合に割引をしたことはゼロではないものの、基本的には行いません。先程の比較と同じで、割引をしたことで幸せになる人がいないからです。
何か特別に儲かるような仕組みには、どこか皺寄せが発生しています。多額の割引には、メーカー側の利益が減ります。そのメーカーが好きだった場合に、本当にその金額で買うことが良いのでしょうか?と考えることも必要かもしれません。実際には財布と相談して、購入の判断をするので、その時々で異なると思っています。
「安く」がメインの交渉をしてくるお客様とは、取引は行いません。安いから良いのではなく、「安心して」お願いできるから良いとしたいです。
同じ「安」でも違う意味で受け取りたいですね。
実際に我々の業界は、能力で大きく差ができます。同じものを作るのに10日かかる人と1日で終わる人が存在します。能力が中くらいの人(一人前の人)がスムーズにやってこの金額、というのがベストだと考えています。
スーパーな人の見積で対応すると、他の人では採算が取れなくなりますし、バッファが全くなくなってしまいます。すなわち、リスクを生む営業になってしまいます。
価格設定は、とても大事なことですし、価格比較もとても大事なのですが、本当に目的にあった、対価に見合ったビジネスができるとよいですね。
ではまた。
2025.08.08 (1000円カットの人のスキルがすごいと聞いたことがあります。)